生まれてすぐ当園にやって来たひよこ達のほとんどは一生を園内で過ごす事になります。
そして親鶏になれば必然的に卵を産む事が鶏達の生活の中心になり、
月日を重ね採卵鶏としての経済寿命を迎え、当園で精肉として加工され一生を終えます。
鶏達の一生の中でも本当に大切な雛の時間は出来る限り鶏達の好きに、
自由に遊ぶ事が出来る環境を作ってたいと考えて鶏達の管理をしています。
ひよこから半年から8か月ほどゆっくりと時間をかけてのびのび育った若鶏の
『 初産みたまご 』
は少し小さく殻がしっかりと硬く若々しさが詰まっています。
親鶏たちの大きな卵と見比べると
とても小さく物足りなく感じるかもしれませんが、
生産者にとって手のひらに乗る小さな小さな卵は
ひよこから親鶏になり次の世代を産むその最初の
『 玉子 』
となり、とても感慨深い卵です。
ひな鳥は生まれてから45日ほどでひよこの産毛が頭部を残して羽に変わり
小さなニワトリのような姿になります 。
この頃から少しずつ、与えた餌よりも草や虫を好むようになります。
この小さなニワトリから130日齢ほどの間は
鶏にとって一生で一番ゆっくりのんびり過ごすことの出来る子供時代ですので
鶏園でもそれに合わせて出来るだけ園内を自由にさせています。
若鶏になると敷地内で自由に歩き回り
4か月から5か月ほどで生育の早い雄鶏たちが「コケコッコ」と鳴き始めます。
最初は拙く親鶏の鳴き方を真似しながら少しずつ上手になっていきます。
雄鶏が時を告げるのが上手になる頃、ようやく雌鶏たちのトサカが色付き
餌を急激に沢山食べるようになります。
同じ品種でも自然光下で育てるため
春のひよこと秋のひよこでは体の大きさも成長のタイミングも異なり、
また品種によっても異なるので毎日の観察が非常に大切です。
そしてこの第二次成長期と呼べる時期に急激に体が大きくなりはじめ
卵を産むための体の準備を整えます。
こうして生後半年ほどかかって若鶏から親鶏に体が変わると
ようやくある朝たまごが1つ…2つ…と
産卵箱や鶏舎の角にポツンと産み出すようになります。
これが
『 初産みたまご 』
になります。
当鶏園ではゲージ飼いは一切していない為、
どの鶏が産んだのかという事を日常の作業の中で判別する事は困難です。
そこで、53gまでの卵を『初産みたまご』と規格させていただいております。
実際は一般的なゲージ飼いのニワトリに比べ産み始めが遅い為
50gを切る卵は全体の1%もありません
およそ正確な仕分けが出来ていると考えております。
当鶏園の初産みたまごの鶏達は初生の雛から一貫して鶏園で飼育し、予防接種以外は
無投薬・無抗生物質・無人工添加物
で地元の農家さんが育てるお米を中心に
乾草以外の飼料は99%国産原料を使用し給与してます。
アレルギーやアトピーなどの原因となる薬剤や添加物は
100%含まれる事はありません
初産みたまごを産む若鶏も食べている餌は同じですが
草が大好きなのも特徴です。
『初産みたまご』は
ぷりぷりの卵白と草由来の濃い黄色の卵黄、硬くしっかりとした殻
召し上がっていただく方に
生産者の思いと鶏達のエネルギーが伝わると
良いなと思っています。
まずは
生のまま卵かけご飯で召し上がってください
親鶏の卵と比べサッパリとしているので、いくらでも食べられます。
卵特有の生臭さがないので
生卵が苦手な方にも試していただきたいです。
温泉玉子にしても美味しいです。
卵白の機能が非常に高いので
シフォンケーキやスポンジケーキを作ってみてください。
キメの細かいしっとりとした美味しい生地が焼けるはずです。
ひよころ鶏園の『初産みたまご』は
生まれたばかりのひよこを鶏園でゆっくりと150日から180日かけて育て
その若鶏達が初めて産みだした卵になります。
一番最初に産む卵は品種と季節によって異なりますが、およそ48g~52gです。
そこから約1~2週間で54g以上の大きさになります。
※写真は左から、にいがた地鶏・コーチン・おうはんの一例です。
左が通常サイズ、右が初産みたまご